2001/11/26(月) 20:41 - ♪ 組 M.H. (女)
1.須走 すばしり
2.蹴上 けあげ
3.長走 ながばしり
4.鴨脚 いちょう
5.鶴脛 つるはぎ
☆須走(すばしり)の語源は砂走り(すなばしり)です。富士山から下山する時、菰(こも)や茣蓙(ござ)に乗って一気に滑り降りられるという意味だそうです。
☆蹴上(けあげ)は【154】カキコに書いた通りです。
☆長走(ながばしり)は、羽州街道に沿う秋田藩最北の村です。長走集落は白沢村の支郷でしたが、寛文十二年(1672)に白沢村から分立しました。陣場台村(現陣場)は、長走村の支郷でした。犬神様の伝説があります。
★鴨脚(いちょう)に関して、お詫びがあります。これは地名ではありませんでした。珍しい人名でした。ごめんなさい。下鴨神社の社家で、祝家として代々加茂社に奉仕しました。近世中期以後は地下人(じげにん)として御所へも出仕し、古文書の多く残っています。植物の名前でもあります。中国原産で平安時代頃に日本に渡来し、全国で栽培され、日本語では普通イチョウもギンナンも銀杏と書きます。中国語では、その実が銀白色の杏(あんず)に似ている事から銀杏(インアン)というので、そのまま輸入して「ぎんなん」と言いました。また、中国では葉の形を、鴨の脚の水かきに似ているとして鴨脚(ヤーチャオ)ともいうので、鴨脚(いちょう)の読みはここからきています。
☆鶴脛(つるはぎ)は山形県上山市鶴脛町の地名にあります。上山は松平氏三万石の城下町、宿場町、温泉町として栄えました。上山温泉という温泉がありますが、そこは昔、僧月秀が、鶴が脛(すね)の傷を癒しているのを見て発見した温泉だといわれ、別名「鶴脛の湯」とも呼ばれています。奥の細道で、松尾芭蕉が『汐越や鶴脛(つるはぎ)ぬれて海涼し』と詠んでいます。(解釈:外海の波の入海に打ち寄せる汐越の浅瀬。あさりする鶴の長い脛(はぎ)、文字通りの鶴脛が波のしぶきにぬれて、海は見るからに涼しげである。)
♪1・2・3は読んで字の如しだと思ったものですから、難解ではない、等と言ってしまいました。なのに、出題ミスまでしていて、申し訳ありませんでした。なお、鶴脛のヒントは脹脛(ふくらはぎ)でした。