沖縄県立首里高等学校:養秀の杜・植物苑 掲示板

No.16 飯田理恵子プロムナード

2013/06/29(土) 14:27 - 最後の一中生 期 吉田朝啓 () chokei@nirai.ne.jp
先日、一中鉄血勤皇隊が四苦八苦した壕付近を整備して、立派な史跡として残したい、という趣旨のアピールをして、それに必要な「土止め用の木材が欲しい、古い電柱など、紹介してほしい」と、訴えたら、遥か東京の同窓生なる人からメールが入って、「私の方で引き受けよう」と、応援のメッセージが入った。びっくりしたなあ、もう。まさか、東京から電柱が送られるはずはないし、どのようにお願いしたものか、思案していたら、サークルの小さな口座に支援金が振り込まれたのだった。生半可な額ではない。非正規労働者の給料ほどはある。大変だ。皆真剣になった。もともと皆真剣ではあるが、取りあえず斜面の上部に残存する壕を整理して、そこに至る遊歩道を整備しなければならない。そして、それぞれの壕の前には、この壕がなんであるのか、遺跡としての意義を説明する表示板を建てなければならない。ちゃちなベニヤ板では、ダメ。できれば、石灰岩の板にしたいが、取りあえずプラスチック製の頑丈な板にするか。喧々諤々、そのための資金は、別建てでまた、同窓生のどなたかにお願いするとして、今目の前にある、遊歩道予定の坂道に向かって、最敬礼しなければならない。この遊歩道、完成したら東京の人を記念して、「飯田理恵子プロムナード」と命名しよう、と、皆、話し合った。

No.15 芳香植物ジュランについて②

2013/06/28(金) 15:01 - 最後の一中生 期 吉田朝啓 () chokei@nirai.ne.jp
そのジュランという植物、蘭ではなく、目立たない灌木なんだが、小枝に夥しい数の小さな花をつけ、一斉に芳香を放つ。中国南部からインドシナ半島にかけて原産するが、最近、沖縄に普及し始めて、庭に、玄関横に植えられるようになった。学名:Agraia odorata ゲッキツ(月橘・ギキジャー)に似た枝振りで、ほとんど一年中、小枝に小さい黄色い花をつけ、得も言われぬふくよかな香りを静かに発散させる。米粒ほどの小さい花に気付かないで、通り過ぎてから香りに初めて気づき、振り向くほどである。芳香性物質が拡散して、ほどほどの濃度になったとき、人間の嗅覚に一番強く感じられるようになっているようだ。だから、玄関横、ベランダ、寝室の外、など、住む人の近く、訪れる人の近くにアレンジするとサイコー。

No.14 芳香植物ジュランについて

2013/06/28(金) 14:47 - 最後の一中生 期 吉田朝啓 () chokei@nirai.ne.jp
6月23日の一中健児の塔慰霊祭に併せて、かねて29期生から申し込みのあった記念植樹が滞りなく済み、植樹作業を寄付で支えた「若夏会(若夏国体の年に卒業?)」の面々が、植樹したジュランの前に並んで、記念撮影がなされた。みな、充実した中年の立派な顔をしていた。大半が女性で、養秀園芸サークルが用意した同じジュランの苗(30cmほど)数十本がたちまち持ち去られて、その生活力にも圧倒された一幕であった。そのジュラン、めいめいの家庭で、地域で、これから後、薫り高く成長して、人人を癒すことだろう。そして、29期「若夏会」の各員が、この得も言われぬ香りを朝な夕な嗅ぐとき、「そうだ、私たちは、同窓会の呼びかけに応じて、健児の塔の一角に記念植樹をしたんだ」「この香りが健児の眠る刻銘碑にも届いているんだ」と、癒しと絆を思い起こしてくれるだろう。それだけでいい。たいしたことではないが、ひょいと思い出させてくれるなにかが、身近にあるといういうことは、大したことである。

No.13 誤字訂正

2013/06/28(金) 11:50 - 最後の一中生 期 吉田朝啓 () chokei@nirai.ne.jp
カーチーベーを夏至南風と書きたいが、ゲシの単語が出せず、夏と書いてから子とやってしまった。正しくは、夏に至る「夏至」でした。これを大和ではゲシと読むが、沖縄では、中国風にカーチーと昔から読んでいる。南風は、フェーで、濁って「カーチーベー」となる。、ゲシよりもカーチーと呼んだ方が、暑苦しくて、沖縄らしい発音である。ガーンと聳え立つ入道雲。サンサンサンと喚くアブラゼミ。ああ、沖縄に生まれてよかった。夏休みもまじかだ。

No.12 レッドジンジャーの広がり方

2013/06/27(木) 14:15 - 最後の一中生 期 吉田朝啓 () chokei@nirai.ne.jp
いま、紹介している新着のレッドジンジャー、別名アカボゲットウ(赤穂月桃)は、月桃の一種だが、繁殖の仕方が特異なので、ここで、説明したい。この植物、元々、熱帯の森林の端っこ、つまり、林縁という部分、森のはずれ、日当たりはいいが、腐葉土いっぱいの快適な環境で育つ。茎が伸びて、その頂点に赤い花のような房が出るが、これは花ではなく、葉の変形した苞という部分。これが燃えるような赤色しているので、これをアカボゲットウの花としてもいいが、実際の花は、その苞の間から覗く白い花である。とにかく、花の後にできる種子からたくさんの実生(子株)が出来て、親株の頂上に、一丁前の形をしたレッドジンナーの群れが茂るのである。親の茎の頂上に10本以上の子株が現れ、それがグングン成長すると、次第に重くなり、親株が耐えられなくなり、傾き、やがて、子株を載せたまま地面に倒れる。子株たちは、そこの地面に根を降ろし、そこに、新しい群落を作って,繁盛する。つまり、親の背丈ほどの半径を描いて、地盤を広げていくのである。つつましい広がり方だが、しっかり独立できるくらい成長させてから、ゆっくり地面に卸していく親株の優しい英知みたいな摂理を感じる仕組みである。

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