2002/02/10(日) 04:17 - 40期 組 しら (女)
質問がありましたので、
まず、スイスの通貨について。
相変わらず、頑なにEUには加盟していませんし、もちろんユーロも使わずにスイスフランを使っています。 しかしながら、現在のところ、49%対51% くらいでEU加盟への決がとられているらしく、 反対意見が勝っているとは言うものの、加盟も時間の問題ではないかというのが世論です。EU加盟はしたいけれども、それに伴って他の国からの移住者が増えるのを嫌がっているというのが実状のようです。
とは言っても全人口(700万人)の19%が外国人という事を考えれば、ヨーロッパの中の島国スイスも 人種保存(こういう言葉があるのかどうかはわかりませんが。)を考慮しているのかもしれません。(この辺、個人の見解になりますのでどうぞご了承下さいませ。) 外国人は登録が義務つけられ、隣近所の連絡網がしっかりしている上、(なにせ、お年寄りが多く、警察官が必要ないと言われているくらいですから。)簡単には住めない上に、営業、更には、家を買う事も容易ではありません。
話が横道にいってしまいましたが、周りの国まで1時間から3時間で行けるので、ユーロに統一された現在、とても便利になりました。 違う種類の貨幣をいくつも持たなくてもいいですし。
さて、もう一つの質問。スイスの言語状況ですが、、
スイスでは4つの言語が国の公用語となっています。ドイツ語、フランス語、イタリア語、そしてロマンシュ語(全人口の4%しか話しませんが、りっぱに公用語となっています。スイス人に聞くと言葉の感じはイタリア語とフランス語を足して2で割ったような感じだそうです。 テレビで聞いていてもそんな感じがします。) 紙幣にも4隅に4つの言語が記載されています。 ここで 面白いのは、 特にドイツ語圏の人たち。 彼らは、 話す時は スイスドイツ語と言われる話言葉を使い、書く時はハイジャーマンと言われるいわゆる ドイツ人のドイツ語(スイス人特有のアクセントが入ります。)を使います。 沖縄の方言と共通語の感覚なんでしょうか。ドイツ語のニュースなどで、スイス人が喋っている場面が出てくると、ちゃんと字幕が出ます。 オーストリア人の私の義母の話によると、彼女がスイスに来た当時 スイス人が何を言っているのかさっぱり 理解出来なかったと 言っています。 彼女はスイスに住んで45年位経っていますが、「理解はできるけれども、話せない (話さない?)。」と 言っています。 (オーストリア人には彼ら独特のアクセントが又あるのです。 )その上 ややこしいのですが、この スイスジャーマンも 各州で アクセントが 違い、チューリッヒの人達は、田舎の人のアクセントを陰で笑っている傾向があります。 フランス国境沿いのBasel(バーゼル)などが そのいけにえとなっています。首都ベルンの人が話す言葉は 特に ゆっくりだと言われています。 ちょっと 笑いのタイミングが遅かったり、車を のろのろ 走らせていると、「ベルンの出身か?」と からかわれたりします。でも そういう地方の人たちは、チューリッヒに来たからといって 言葉を直すなんて 器用な事はしません。 この辺 なんだか 関西人みたいですよね。(笑)
(ここで 余談ですが、 ジュネーブの人は、チューリッヒ人をやや、敬遠する傾向にあります。ジュネーブの人がチューリッヒに働きに行くと言おうものなら、気の毒(!)がられるのです。 ラテンのノリのフランス語圏とイタリア語圏の人には、お堅いドイツ語圏の人達は、付き合いにくいらしい。 というのがもっぱらの意見です。
話はもとに戻りますが、ほとんどの若者は 学校で必須科目になっているので、英語がしゃべれます。 レストランのウエイター、ウエイトレスでも ドイツ語、フランス語、英語を十分に喋れます。
とても羨ましい状況です。 スイスのお国事情、言語編とユーロ情報でした。
簡単に、と言われましたが、何だか長くなってしまいました。 お許しを。