2006/10/07(土) 00:39 - 6 組 あんらぎ (男)
僕が子供の頃、三越のあるところには大越百貨店があった。
東宝館という映画館が復帰前にできたが、その前は大宝館と言っていた。
平和通りの坂を下る入り口、市内線側に夜になると小さなみかん箱のようなものに
闇タバコを並べてうっているおばあさんがいた。
お盆のウサギムンをくすねてタバコの味を覚えた僕は時々そこで
ウィンストンかケントを25セントで買っていた。
平和通りに入ると右側には喫茶店「門」があった。
通りを挟んだスージ小ーからは闇両替のおばさんが時々出てきては
観光客と思しきヤマトゥンチュに円とドルの両替を呼びかけていた。
さらに坂を下ると右側に「安木屋書店」その斜め向かいあたりには「なみさと」があった。
安木屋の隣あたりにソフトクリームを売っている店があって、
小学校の頃に親父に買って貰ったことがあった。
甘くて、柔らかくて、クリ-ミー(当たり前か)で、
そのような美味しいソフトクリームには今だに出あった事がない。
安木屋をすぎると公設の手前に右に折れる道があった。
その手前の道の中央付近に手押し車に線香や、
ろうそく、ナフタリンを載せて売っている眼の不自由なおばさんがいた。
鼻の付け根に大きなほくろのあるおばさんだった。
道が曲がる角には白い開襟シャツにサングラスをかけた
やはり目の悪いおじさんがアルミの弁当箱を足の間に置いて、三線を淋しく弾いていた。
去年の6月に戻った時にそのあたりを散策したが、
大雨で屋根がついていて濡れることはなく便利になっていたが、
暗く観光客のお土産やばかりが目だってちょっと淋しい感じがしたのだった。