なぜ沖縄は数年前まで全国一の長寿県だったのか。そのことの理由をいくつか述べてから、なぜ、それが崩れたのかに入るのです。いま、ウチナアンチュは、とても大変な逆境にあるようです。海・山・空の四方八方が基地に囲まれ、癒しの島が、緊張と窮屈の島になってしまいました。その結果、①全国トップレベルの男性の自殺率。②全国トップレベルの肺がん死亡率。③全国一の慢性閉塞性肺疾患(COPD)。④全国一の肝臓疾患。⑤全国平均を上回る糖尿病。⑥全国トップレベルの肥満。これらの担い手が、いまの中高年世代なのです。なぜなのか、養秀の皆さんだけでも、一度真剣に考えてほしい。①基地問題の上に渦巻く就職難、②③戦後滔々と流れ込んだ「ラッキーストライク(洋モク)の洪水」。④、⑤夜更かしと飲酒習慣。暴飲暴食と車社会と運動不足。このような悪い流れを変えて、ウチナンチュを再び世界に誇る民族にシフトするには、どうしたらいいか。「国士たるを期す」と、若い心に刻んだ戦前の一中生でなくても、この世の中をなんとかしないとあかんと、感ずるのは、戦後世代の首里高校世代にもいるはずです。国士とは、政治家などの大物だけではなく、家庭の中、地域社会・横の公のために、尽力する志の高い人物のことです。